ハンフリー・ボガード

June 07, 2013

カサブランカ Casablanca

casablanca映画:『カサブランカ Casablanca 』は、アメリカ国立フィルム登録簿(National Film Registry):The Best 100にに入る、アメリカの国宝(?)というべき映画の一つであり、本質的に対枢軸国プロパガンダ映画であったにもかかわらず、かつてその枢軸国の一員であった日本においてさえも…、はたまた、制作から70年も過ぎた今日でも…、多くのファンが存在するのは、この映画をテーマにしたウエブページ、ブログが数多く存在することでも明らかです。

1941年11−12月のドイツの傀儡政権:フランス・ヴィシー政権下のモロッコの都市:カサブランカが舞台
1941年12月8日、日本の真珠湾攻撃、アメリカの参戦
     12月11日、ドイツとイタリア、アメリカに宣戦布告
1942年5月25日、撮影開始、8月3日終了
     11月8日、 連合国北アフリカ侵攻(モロッコ上陸・占領)
     11月26日、ニューヨークでプレミア公開
1943年1月23日、全米で一般公開
1943年1月14日、ルーズベルトとチャーチルによるカサブランカ会談
1943年、第16回アカデミー作品賞、監督賞及び脚色賞を受賞


上の通り、映画の舞台、映画の製作から公開と史実をつなぎ合わせてみると…、詳細は他のブログに譲るとして、如何に素晴らしいラブ・ロマンス(メロドラマ)にせよ、いや…だからこそ、国策・対枢軸国プロパガンダ映画の最高傑作であると言えるのでしょう。

1957年ハンフリー・ボガートが1957年にこの世を去って数年が過ぎた60年代初め、マサチューセッツ、ケンブリッジにある映画館:ブラトル劇場が毎年『カサブランカ』を上映するようになり、次第に多くの観客を集めるようになりました。ベトナム戦争に正義を見いだせないアメリカ、人種や社会の矛盾点に気づいたアメリカ、それらの糾弾を始めたアメリカ。そういう中で、かつての国策・対枢軸国プロパガンダ映画:『カサブランカ』は国家・体制側の意図をはるかに超え、対抗文化の旗手の一つに踊り出ることになります。その頃の日本、全共闘の時代=高倉健、ヤクザ映画が興隆したことも何処か通ずるところがあるようにも思えます。ウッディ・アレンの映画:『ボギー!俺も男だ (1972)』は商業的に最も成功したオマージュの一つ。原題:"Play It Agplay it again, samain, Sam(あれをもう一度弾いてよ、サム)"は劇中の台詞:"Play it Sam(あれを弾いてよ、サム)"をもじったもので、ハンフリー・ボガートの亡霊を師と仰ぐ神経過敏な男を演じたもので、後にアメリカン・ニューシネマと呼ばれる流れの一つでした。

アフリカ、ヨーロッパ、アラブ、3つの文明が交差する地中海文明に在ってサハラ砂漠が始まる地、モロッコ。ナチスの迫害を逃れ、自由の地:アメリカを目指して、ようやくたどり着いた地。それから20年が過ぎた1960年代〜1970年代、カトマンズ(ネパール)、ゴア(インド)と並び、モロッコはアメリカを逃れ、文明を逃れてやって来るヒッピー、バック・パッカーの聖地となります。

唐突ですが、イギリスのロックバンド:ホリーズ(The Hollies)を覚えておられるでしょうか。私はこれ以外の曲を全く知らないのですが…、『バス・ストップ(1966年 Bus Stop)』のヒットで一攫千金を得た(…かどうかは知りませんが、そのホリーズに在籍していたグラハム・ナッシュ(Graham Nash)は1966年、モロッコを旅します。『マラケシュ急行(Marrakesh Express) 』はその時に書いた曲、その歌詞にはカサブランカに始まる列車の旅で遭遇した極彩色の情景や音、心地良い波長を表現した言葉が散りばめらたサイケデリックな曲といえるでしょう。彼は、この曲のレコーディングを提案しますが、他のメンバーは商業的ではないことを理由にこれを拒否、これが主たる原因で彼はバンドを離れ、ロサンゼルスに活動の地を移します。デビッド・クロスビー、スティーブン・スティルスの活動に参加、この曲を気に入った彼等はデビューアルバム:『クロスビー・スティルス&ナッシュ(Crosby, Stills & Nash)1969』に収めています。サイケデリック・ミュージック、音楽の視覚化…と、音楽にも多大な影響を与えることになったモロッコです。

※続きに歌詞の原文と訳を載せました。

Moroccoモーリタニア、アルジェリアそしてモロッコ、この3 国は「アル・マグリブ(al-Maghrib)」と呼ばれ、アラビア語で「日没する国」の意味だそうです。西は大西洋、南はサハラ砂漠、まさに「ここは地の果て〜」「日出ずる国」に住む我々にとっても、極彩色の異国情緒の魅力に満ちた、ムーア人と呼ばれる人々が住む、十二分に想像力をかき立てられる土地のようです。

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express01 at 23:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
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ISAO

映画・音楽・歴史、そして、自己流ながら、水彩画を描いています。思いついたことを、気の向いたままに、イサオなりに、深く掘り下げていきます。 ※お気づきの点、改善すべき点をどうぞお聞かせ下さい。

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