1970年

July 01, 2011

「どうにかなるさ」の時代

かまやつひろし1970年、山上路夫の詞にかまやつひろしが曲をつけたとされますが、元歌はハンク・ウィりアムス(Hank Williams)の歌う『 Lonesome Whistle (1951)』といわれています。元歌というより…、パクリとは言わないまでも、やっぱり…そのまんまです。でも、私はこの歌が好きでした。                                            ※ボリュームに注意!


この年に「大阪万博」と「学生運動」、大卒平均初任給が40、961円の由で、当時は初任給が毎年1万円も上がる超インフレ、全国民が中流を意識し、本人が知らないうちに日本は先進国入りを果たし、大衆消費社会を謳歌していた時代でした。今の中国でしょうか…。「年間所得が1千ドルを超えると学生の反政府運動が起こる…」、と聞いたことがありまが、60年代の日本、80年代の韓国、90年代の中国がそうでした。余裕がなければ、豊でなければ学生の反乱はおきません。

夜汽車の窓からは次第に遠ざける街の明かりと重なる自分の顔。今の言葉で言う「車中泊」、次の朝、目が覚めたら新しい街に降り立っていなければならず、少なくとも5〜6百キロは離れていなければ不自然でしょう。当時の東京−大阪の新幹線、乗車券:2,810円+特急券:2,200円 =5,010円、急行「銀河」でいくらだったか忘れましたが、5千円ぐらいの旅費はかかったはずです。あり金はたいて切符をかったそうですが、それが5千円とすれば、彼はどんな生活ぶりだったのでしょうか…、想像ができません。

仕事も慣れたし街にも慣れた。1年やって来た仕事、その給料の全てを叩いて買った切符が5千円、とはどんな仕事?何の根拠もありませんが、今思いついたのですが、ひょっとしたら、新聞配達のアルバイト?そして、愛してくれた人は、配達所の娘か…。そんな生活を捨てるのも惜しいが、やっぱり、同じ毎日の暮らしがイヤになってこの街を出ることになります。

彼は喰いっぱくれて街から街へ彷徨っているわけではなく、毎日同じ暮らしがイヤになって街を出て行くのです。もう少し時代が下ると、正社員のがんじがらめの生活を嫌い、働いてお金が貯まったら、仕事を休み、バックパッキングで世界を旅行する、という需要が答えてリクルートを初めとする人材派遣会社が生まれます。しかし、いつしか、彼は歳をとってしまい、バブルは破れて立場は逆転、「必要なときに必要な人材を…」の時代になりました。多くの中流家庭が下流に流されたのもこの時代だったように思えます。

あの街を旅立って40年、彼はどうしているのでしょうね。この歳になったら、もうそんなことは言ってられないでしょう。「バカだぜおいらは〜♪」



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June 06, 2010

デニス・ホッパー Dennis Hopper

ベトナム戦争は山場を迎え、アメリカでアポロ11は反戦・公民権運動が激化、ウッドストック、アポロ11号が人類初の月面着陸を果たし、日本では学生運動が頂点に達し、大阪万博を控え高度成長に沸き、海外旅行ブームの時代でした。

学生運動民青・全共闘各派の入り乱れるの京都の大学に入り、…京都『』大学です…念のために、当時としては当然のごとく、彼ら新左翼の読むべき本はあらかた読みましたが、どうも学生運動にはなじめないところがありました。上手く言えませんが、漂う、あの「悲壮感」が好きではなかったのでしょう。

「前衛」、それが学生運動であれ芸術を含めた文化であれ、京都という土地柄か、街全体がそんな空気に包まれていたように感じられます。

本でしかその存在を知らなかったアンダーグラウンド(実験)映画、ケネス・アンガーの傑作:『起きあがる蠍(さそり) Scopio Rising 1964年』を実際に見ることが出来たのもそんな京都だったからなのでしょう。この「マーロン・ブランド、革ジャンとモーターサイクルを偏愛・溺愛する男の極めて個人な映画」を知ったかぶりして講釈する「青臭い」私でした。

1970年、時代は沸点を迎えます。


アメリカを探しに旅に出たが、何処にも見つけることが出来なかった」… 映画:『イージーライダー Easy Rider 1969年』の公開でした。

「仕事もせず、のんびり生き、気ままなにオートバイを走らせる人」の意味で、「腕時計を捨て、旅に出る」冒頭のシーンです。アンダーグラウンドの暗い密室から突然太陽の下に放り出されたような、逆光・露出過多の場面故か「白日夢のようにまぶしい」が第一印象とでした。The Byrds、The Bandをはじめとするロック音楽が効果的に使われていることに驚き、かっこいいキャプテン・アメリカことピーター・フォンダよりも、相棒のデニス・ホッパーの強烈な個性が魅力でした。

モータサイクルは二輪故に不安定、それに跨り、無防備に体をさらすからこそ反体制・反権威・反秩序の象徴になりうるのでしょう。マーロン・ブランド主演のハリウッド映画:『乱暴者 The Wild One 1953年』(余談ながら、あのバンド名はこれからとった、とか…)が下敷きにあったことはよく言われる話ですが、ホッパーのポップアート趣味、不良少年趣味(?)から見て、この『起きあがる蠍(さそり)』も念頭にあったことは間違いないでしょう。

The Byrdsの『The Ballad of Easy Rider』, 『Wasn't Born To Follow』以外は(?)全て既存の曲、全編ロケ、低予算とハリウッド映画の常識を破り、「アメリカン・ニュー・シネマ」といわれる時代の始まりました。

元来taxi driver持っていた病的気質か、それともアルコール、コカイン中毒によるものか、精神病院にも入ったこともある彼の偏執症的な妄想は、マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー Taxi Driver 1976』のロバート・デ・ニーロ演ずる運転手:トラヴィス、そして地獄の黙示録、コッポラ監督『地獄の黙示録 Apocalypse Now 1979年』のマーロン・ブランド演ずるカーツ大佐に彼自身を自己投影することになります。

デニスホッパーが5月30日亡くなりました。賞賛、冷笑、畏敬、それ故の軋轢で終えた彼のハリウッド映画人生でした。哀悼の記事が多く寄せられていますが、このタイトルがいいです。『Dennis Hopper: Hollywood's Uneasy Rider デニス・ホッパー: ハリウッドのアンイージーライダー』、…「休むこと知らない仕事人(Uneasy Rider)」と訳したらいいのでしょうか…。

ご冥福をお祈りします。

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ISAO

映画・音楽・歴史、そして、自己流ながら、水彩画を描いています。思いついたことを、気の向いたままに、イサオなりに、深く掘り下げていきます。 ※お気づきの点、改善すべき点をどうぞお聞かせ下さい。

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