調査報告書

July 27, 2012

誰が責任者で、どう責任を取るの?

福島第一原発事故の調査報告書が出そろいました。根本原因を、東電は想定以上の津波の高さ、民間事故調は津波の備えへの不十分さ、国会事故調は「人災」といい、政府事故調は地震・津波・原発事故の複合災害への視点の欠如にあるとした。この複合災害に対し、首相官邸は危機管理能力を発揮できなかったことを4事故調ともに認めるところでした。しかし、誰が何をどう誤ったのか?、彼等が挙げた根本原因の責任の所在が何処にあるのか?全く明らかではありません。

国会事故調 『Message from Chairman 』はこう結んでいます。Fukushima_2
Quote
Many of the lessons relate to policies and procedures, but the most important is one upon which each and every Japanese citizen should reflect very deeply.
The consequences of negligence at Fukushima stand out as catastrophic, but the mindset that supported it can be found across Japan. In recognizing that fact, each of us should reflect on our responsibility as individuals in a democratic society.

教訓の多くはこれからの政策及び手続き関係しますが、ここで最も重要な、一人一人の日本国民が真剣に考えなければならない事が一つあります。

福島における怠慢の結果は壊滅的でしたが、それを支えていた「思いこみ」は日本のどこででも見つけることが出来ます。事実を客観的に認識して、民主主義社会のの一員としての責任に基づき、我々一人一人が真剣に考えなければなりません。
Unquote

国民の代表である衆参両議院の下に設置された憲政史上初めての事故調査委員会の報告、ということでは評価するのですが、それまで『鬼畜米英』を叫んで対米戦争を続けてきた日本は敗戦、アメリカ軍の占領下になると、一転して『国民一億総懺悔』になったのと大した違いがないようにも思えてきます。

「集団主義、マニュアルに対する執着、指示に対して疑問を呈さない習慣など、日本の文化が招いた『メイド・イン・ジャパン』型の災害だった。」と結論し、根本原因を日本の文化に持って行くのは、一つの逃げのようなものではないでしょうか。史上最悪の事態を招いた原因を「人災」としながら、その責任者を特定しない、ましてや処罰など考えていないようです。

考えてみれば、責任を取るべき人間が責任を取らないのが日本の文化かも知れません。
「20年前の女性問題で1億円ゆすりに応じた監督、沈黙の読売新聞社」、「だますつもりはなかったAIJ投資顧問」、「八百長事件の日本相撲協会、何事もなかったように放送を再開したNHK」、「福知山線事故のJR西日本」、「不祥事続出の検察庁」、「機能不全の教育委員会」…責任者はどうなったのでしょうか?

何故か…、何故か…ここで、思い出すのはパーシバル・ローエル(Percival Lowell 1888)の書いた『極東の魂 The Seoul Of The Far East』。124年前、日本人はそう見えたのでしょう。あまり気分良くはありませんが、彼の過激な言葉を列挙します。

Quote
「日本人は自分の行動の記録を取り始める以前から、商品ではなく思想を輸入する民族であった。新しい概念を創り出そうというよりは、他人の出来合いの品を選んだ。彼等は丸ごと先祖伝来の木に接ぎ木し、その結果、最も不自然な変種を生じさせた。彼等が特殊な所以は取得したものと決して同化しなかった点にある。」

「接ぎ木はやがて大きな枝に成長したが、幹は相変わらず若木の状態のままであった。換言すれば、成人しても幼年時代の精神状態を持ち続けているのである。若くして老け、その後はほぼ同じ年齢のままに至っている。根底において数世紀以前の彼等と同じである。」

「没個性の特徴は特別の注目に値する。精神の進歩とは個性化の過程の度合いが絶えず強まることを意味すること。また想像力こそがこの個性化の過程の源泉になっていることが我々の文明と極東の文明とを比較して考察した時に明らかになる事実である。…もしも個性が民族の到達した文明の高さを測る自然の尺度であるとしたら、没個性的な民族が相対的にかなり遅れた状態にあることを示す道標となるはずである。」
Unquote 

※1951年の民主主義に関するダグラス・マッカーサーの発言:「日本人は12 歳の少年である」に通じます。

まもなく8月15日が巡ってきます。高見順の日記には、「ポツダム会談でドイツ処理案が発表された最初の4日間にベルリンで1,200人、ライプチヒで600人、ハンブルグで450人、ケルンで300人のドイツ人が敗北の苦悩を精算するために自決した」とあるそうです。※自殺を禁じられたキリスト教国:ドイツでの話です。

終戦直後における日本人戦争責任者の自決数は700人だったそうです。

※参考資料:『極東の魂 The Seoul Of The Far East』 パーシバル・ローエル

Momo holding sign board-HKX Radio※今までの曲は左サイド、Music Player でお聴きになれます。 
Your Support, Please. ▼ ボタンを押して下さい。このサイトの順位がわかります。
にほんブログ村 歴史ブログ 諸文化の歴史へ にほんブログ村 音楽ブログ カントリーミュージックへ 人気ブログランキング


express01 at 17:12|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
Profile

ISAO

映画・音楽・歴史、そして、自己流ながら、水彩画を描いています。思いついたことを、気の向いたままに、イサオなりに、深く掘り下げていきます。 ※お気づきの点、改善すべき点をどうぞお聞かせ下さい。

Back Issues At A Glance
Comments
ISAO's Bookshelf
人気ブログ ランキング
NINJA
Search