箱根

September 09, 2015

奇しくも同時期、モンゴルとサムライの勃興

 伊豆衝突2千万年前、伊豆は遥か南方の海底火山でしたが、徐々に北上し、60万年前、遂に本州に衝突し、急峻な伊豆・箱根・丹沢山地が誕生しました。

 地球の歴史から見ればほんの少し前、たかだか5千年前、四大文明が誕生、やっとのことで、人類は文字を用いて歴史を刻み始めました。 独自の進化・発展をしてきたそれらの文明世界ですが、12〜14世紀、ユーラシア大陸にモンゴルが勃興、東の中国文明世界と西の地中海文明世界に跨がる巨大帝国を作り上げます。ユーラシア大陸におけるモンゴル帝国の出現は人類史上画期的な出来事であり、パクス・モンゴリカが本当の意味での「世界史」を実現したと云えるでしょう。
mongol empire
13世紀モンゴル帝国および主要交易ルート

 奇しくも…、ユーラシア大陸が東の海に没する日本列島では、そのモンゴル勃興と同時期、伊豆衝突で出来た伊豆・箱根・丹沢山地、秩父そして碓氷峠につながる大きな山塊の東、坂の東に、「坂東武士」が誕生します。今日、日常的に使われる言葉:「一生懸命(いっしょうけんめい)」、元来は 「一所懸命」、自分の領地(一所)を命懸けで守る、という論理でした。「名こそ惜しけれ」、卑怯な振る舞いを蔑む精神と表裏一体して、半独立国家を形成、後の「鎌倉幕府」につながっていきます。日本人の精神構造の重要な部分はこの地、この時代に形成されました。

 こうして鎌倉幕府(1192)が誕生、以降、武士(サムライ)は、中国・朝鮮とは全く違う社会を作り出し、8百年もの長きに渡り日本を支配、その違いは江戸時代に決定的となります。 日本人でありながらアジアを理解しない、明治期の「脱亜入欧」思想はこの歴史に由来します。徳川幕府の江戸時代、絶対的な立法・行政権(特に徴税・軍事・警察権)を持つ支配階級にその社会の富が集中するはずなのですが…、支配階級である武士は時の経過とともに相対的に貧しくなり、商人が経済的に力を増してくるという、まさに商品経済の大きく発展する時代、「商人の時代」でした。全人口の5〜7%を占める武士は、ヨーロッパにおける初期プロテスタントの如く、自律的で、潔く、公共への奉仕精神を持ち、被支配階級の農民・商人・職人から尊敬されていました。 武士は学問をする階級(知識階級)であり、商人など庶民の子弟は、基礎学力として、読み・書き・算盤を学び、幕末の識字率は70〜80%に達しました。商品経済の発展は人間を現実的、物質的にし、学問は実証的になります。近代資本主義の萌芽は既に江戸時代に始まっていました。因みに、現在のイラクの識字率は40%、アフガニスタン36%と、2百年前の日本より低いことになります。

 現在も伊豆半島はフィリピン海プレートの最北端部に在って、本州が乗っているユーラシアプレートの下に沈み込んでおり、東海・東南海・南海地震が発生する原因と考えられ、箱根大涌谷火山活動の活発化から、遠くない富士山噴火も予測されています。

※参考:司馬遼太郎『十六の話 』 西尾幹二『地球日本史

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ISAO

映画・音楽・歴史、そして、自己流ながら、水彩画を描いています。思いついたことを、気の向いたままに、イサオなりに、深く掘り下げていきます。 ※お気づきの点、改善すべき点をどうぞお聞かせ下さい。

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