ハングル

October 07, 2013

道路標識の英語表記 

Lさんは私のビジネス・パートナー、香港人(中国人)ですが2年目にアメリカに移住、今はフロリダ州に住んでいます。以前は近かったたこともあり、年に数回は来日していました。当時は都内で面会していましたが、私が新宿に出るのさえも億劫に感じた時があり、私の住んでいる町田まで来てもらったことがあります。ホテルはもちろん私がとりましたが…。成田エクスプレスに乗ってしまえば新宿まで1時間半、自動券売機で特急券+乗車券を買うのが最初の難関、新宿で小田急の乗り場に移動してまたもや切符を買って特急あるいは急行で約30分かかります。荷物を手に、日本人でさえ難しい自動券売機を使い、成田から2時間かけてやって来るのは、ましてや外国人には…、さぞ大変難儀なことでしょう。

夕食では疲れた様子もなく、我々の疑問に応えて…、日本では漢字で表記され、主だったところでは英語が併記されており、ほとんどのことは理解出来る、とは彼女の言葉。これとは対照的に、彼女が旅行して全く途方に暮れてしまったのは韓国のソウル、全てがハングル表記で、漢字表記は全くなかったそうです。今は、行ったことがないので知りませんが…。
 
国土交通省は先日、2020年東京オリンピック開催に向けて、全国の観光地にあるサザンビーチ道路案内標識の英語表記を、外国人旅行者にも分かりやすいよう改善すると発表しました。英語、英語のようなローマ字表記、あるいは全くローマ字表記が、外国人旅行者により便利なように、ということで改善されるそうです。反面、世界の共通言語としての英語化の流れ、世界語としての英語の脅威・圧力に日本は屈したと見る意見もあるようです。道路標識・駅名にはヘボン式という表記方法で書かれていますが、これは日本語をローマ字で表したもので、あくまでも日本語、そこに英語的な単語が添えられるからヘンな英語になってしまいます。

この道路標明治通り識の英語表記改善のニュースに関連してネット上では多くの面白い意見が出ています。どこの街にもありそうな「公園通り」とか「駅前通り」、英語表記では「Koen Dori St. or Ave」や「Ekimae Dori St. or Ave」が正解ではないでしょうか。「Park St. or Ave.」や「Station St. or Ave.」は論外、英語としては正しいかも知れないが、「Koen St. or Ave.」や「Ekimae St. or Ave.」では「地名」と理解されている固有名詞とはかけ離れたものになってしまいます。「明治通り」、正解は「Meiji-Dori St. or Ave」でしょう。「通り Dori」があるからこそ意味をなし、それがなければ、全く異なる意味になってしまいます。

「”ロマンチック街道”と日本語で書いてあった時、なんか違うと思ったよ」、とはドイツに観光旅行に行った人の投稿。思わず笑ってしまいますが、やって来る日本人観光客は、地元人の親切心は理解できるが…、はるか古代ローマ時代に思いをはせ、ローマ人たちによって作られ、ローマへの道路網の一環として整備されたRomantische Straseに「ロマンチック街道」の日本語表記、たしかにこれには違和感、興ざめしてしまいます。日本で議論されている道路標識の英語表記の話とは、どこかニュアンスは違いますが、英語表記を読む外国人旅行者がどのように感じ・理解するかは重要なことです。

2013年10月1日付朝日新聞に掲載された亀井雄三氏の投書、「標識に日本語読みローマ字も」は大いに納得です。
※ 「朝日新聞」投書欄2013.10.01
新聞投書 

日本語の音が入れば、例えば、「Koen Dori St. or Ave」、「Ekimae Dori St. or Ave」、「Meiji Dori St. or Ave」、道を尋ねられた地元の人は、たとえ英語が判らなくとも、外国人の発音だとしても聞き慣れた日本語に近く、対応できるでしょう。

この日本語のローマ字表記及び英語表記、何も英語を母語とする旅行者だけではなく、むしろ母語としない外国人旅行者がその対象です。確かに、外国人旅行者数の国別推移を見ると、韓国人及び中国人が多いのですが、上の理由により、ハングルあるいは中文(簡体字)で表記する必要性は全くありません。来日する中国人が簡体字しか読めないはずもなく、友人のLさんの如く日本式の漢字及び英語表記で問題ないでしょう。それでなくともスペースの限られた標識、ハングル及び中文(簡体字)は全く不要、日本語+日本語のローマ字表記+英語の説明、これだけを表記すべきです。

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express01 at 21:01|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

March 09, 2010

「朝三暮四」、私も知りませんでした

香港人(中国人)の友人が我が家を尋ねてきたことがあります。宿泊先の都内のホテルから地下鉄を乗り継ぎ新宿へ、切符を買って小田急(急行)に乗り換えなければなりません。最寄り駅である町田駅まで迎えに行きました。さすがに、駅からのバスには乗れないでしょうから…。

町田 駅名標見知らぬ外国で鉄道を乗り継いで移動することは不安だと思うのですが、少なくとも私にはそうです。彼女曰く、「日本では駅始めあらゆる所に漢字及び英語の表記があり問題ない」と言います。九州の路線にはかなり以前よりあるそうですが、小田急の駅名は日本語・英語に加え中国語(簡易型)・ハングル語の4カ国語で表示されているようです。日本語表示があっても、券売機でうろたえ、次に改札口でどぎまぎすることもある私が心配するのは当然でしょう。

そんな彼女が韓国のソウルを訪問したときは困ったそうです。「全てハングル語で、漢字・英語での表記がない」とのこと。私も香港に行ったときは英語の表記があってほとんど問題なく、例え漢字の表記だとしても、その意味からある程度の内容を類推することが出来ます。まだ訪問したことはありませんが、韓国では全くのお手上げでしょう。

後日、韓国人の友人にこのことを聞いてみると、「歴史的・地理的にに中国との関係が近すぎて、その反発のためか、漢字表記が少ないのでは…」、と聞いたことがあります。

ハングルは15世紀、李氏朝鮮の時代に導入されたが、当初、漢文・漢字の教養を有する保守・支配層からは「未開人のなすこと」と猛烈な反発を受け、主に民衆の書記手段として用いられたそうです。一挙に時代は下って、現在、『自分の名前すら漢字で書けない韓国の大学生』とは『朝鮮日報』の社説です。残念ながら購読料を払っていないのでその内容は読むことができませんが…。

日本においても、漢文・漢詩は明治に至るまで支配層の教養の一つでした。漢字ばかりの文章はどうも堅苦しく役所言葉のようで、時に「男性的な」(は私見ですが…)悲壮感さえ感じられます。かといって、ひらがなばかりでは読みにくく、「なよなよした、女性的な」ものになるでしょう。視覚的にその意味を直感できる漢字と音を表すカタカナ・ひらがなの組合せの日本語表記方法は便利なものです。

どこかの国の前首相は漢字を間違って読んだことが支持率低下の原因の一つだったようです。

朝三暮四」の意味を聞かれた現首相と同じく、「朝令暮改」しか知らない、その四文字熟語の存在さえ知らなかった能力レベルの私、漢字を読めたとしても書けない文字が多くなりました。ワープロの利用をその理由にするのですが、手書きのメモには本来、漢字で書くべき単語にカタカナ・ひらがなが目立ちます。このまま症状が進めば、カタカナ・ひらがなばかりになって、メモを読むのも一苦労、ということになりかねません。

中国人が漢字を書くのは当然でしょうが、東アジアに位置する日本・韓国にとっても漢字は重要な文字のはずです。

得意ではないので、知らぬふりをして過ごしておりましたが…、あの不祥事が発覚した「漢字検定」ブームはその後どうなったのでしょうかね。

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express01 at 21:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
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ISAO

映画・音楽・歴史、そして、自己流ながら、水彩画を描いています。思いついたことを、気の向いたままに、イサオなりに、深く掘り下げていきます。 ※お気づきの点、改善すべき点をどうぞお聞かせ下さい。

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