かぶく

July 22, 2009

洋楽「かぶれ」の私です

「おむつかぶれ」のそれではありません。ここでいう「かぶれ」は「気触れ」と漢字で書くそうで、「名詞の下について、影響を受けてその風に染まる」意味の方です。「西洋かぶれ」、「英国かぶれ」とは言いますが、如何に中国好きであろうが「中国かぶれ」とは呼ばないようです。あくまで欧米文化(文明)への畏怖・尊敬そしてあこがれの裏返しで、欧米の風に染まった彼らを、軽蔑を込めて、そう呼んだのではないでしょうか。

出雲の阿国一方、「かぶく、傾く」は古く、出雲の阿国、織田信長のように、偏って真っすぐではないさまをいい、そこから転じて、人生を斜(しゃ)に構えたような人、身形(みなり)や言動の風変わりな人、アウトロー的な人などを「かぶきもの」と呼びます。大阪日々新聞、おもしろ歌舞伎講座の記事を拝借しました。

面白いのは、「かぶれ」も「かぶいた信長」も、同時代の欧米文化(前者は主に英・米・仏、後者はスペイン・ポルトガル)の風に染まったことです。余談ですが、江戸時代、特に幕末に近くなると「蘭癖(らんぺき)」なる蔑称が出てきますが、「オランダかぶれ」とは呼んでいないようです。やはり当時の教養人からすれば漢語を使わなければならなかったから、でしょうか?

織田信長ここまで書きましたように、「かぶれ、気触れ」は「かぶく、傾く」から派生、変化したものと思っていましたが、実は、この2つの言葉の語源がハングル語の「kabul=傾倒」であるとの面白い記事を発見しましたのでご紹介させていただきます。連綿たるクグツの系譜 −新内とタンゴで地球一周−

その記事にも書いておられる「面白そうやが危なそう」、「不良で、毒気はあるが面白い」、これが「かぶれ、気触れ」そして「かぶく、傾く」です。

先日、Simon & Garfuncle の最後かも知れない日本全国ツアーがあり、還暦を迎えたおじさん・おばさんを興奮の渦に巻き込んだそうです。Simon & Garfuncle やThe Carpenters 、それに加えるならば The Beatles 、を聴く彼らを、その音楽が欧米音楽であるにもかかわらず、「サイモンとガーファンクルかぶれ」、「カーペンターズかぶれ」とは言わないでしょう。「安全で・ええとこの子で・毒気がない」からです。
johnny burnette
Simon & Garfuncle のずーっと前のロックンロール、これを信奉するリーゼントヘアの彼らこそ、「50年代アメリカ音楽かぶれ」、「かぶきもの」でした。

ちょい悪オヤジにもなれず、毒気どころか、最近は脂気さえもなくなった二人がロックンロール、いやロカビリー(…この言葉が時代を感じさせます…)の一曲、「Train Kept A Rolling」を歌います。お聞きください。



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ISAO

映画・音楽・歴史、そして、自己流ながら、水彩画を描いています。思いついたことを、気の向いたままに、イサオなりに、深く掘り下げていきます。 ※お気づきの点、改善すべき点をどうぞお聞かせ下さい。

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