September 22, 2017
画集 『Portrait Of Courage』

国連の禁止命令にもかかわらず「大量破壊兵器を保持している」ということを口実にイラク戦争(2003-2011) に踏み切ったジョージ・W・ブッシュ大統領、当初は自軍を現代の「十字軍」と呼び、慌てて訂正、イラン、イラクと云ったイスラム国家に北朝鮮を加えて、これがキリスト圏とイスラム圏との戦いではない、「悪の枢軸」との戦いであると主張。フセイン政権との大規模戦闘は短期間で終了、イラク侵攻は単なるクーデターであって、むしろ政権崩壊でイラク国内治安は悪化、内乱状態の終結は2011年まで待たなければならなかった。2009年、任期満了で大統領を退任したが、8年の政権期間を述懐、「私の政権の期間中、最も遺憾だったのが、イラクの大量破壊兵器に関する情報活動の失敗だった」と。当時の小泉首相は、日本の首相として、「十字軍」・「枢軸」と云う表現に何の違和感も持たなかったのか…、イギリスのブレア首相、オーストラリアのハワード首相とともに、ブッシュのプードル犬と呼ばれ、 インド洋に海自補給艦を、サモアに陸自施設部隊を派遣するだけでなく、 イラク政府に対する7,100億円(?)もの債権を放棄した。結果、「大量破壊兵器は見つかりませんでした」とはお粗末至極。
『Portraits of Courage: A Commander in Chief's Tribute to America's Warriors
』は43代アメリカ大統領ジョージ・W・ブッシュによる画集、予約注文が殺到、発売と同時にベスト・セラー第一位となった。「夫が将来大統領になるのは想像出来ても、画集を出版するとは夢にも思わなかった」とは妻のローラによる前文の言葉。大統領引退後、66歳の時、人生に何かが足りないと、ウインストン・チャーチルに倣って、絵画をやり始めたそうです。誰かに指導を受けたにせよ、彼の描く肖像画は、素人の域をはるかに超えて、実に素晴らしい。

『Portraits of Courage: A Commander in Chief's Tribute to America's Warriors
