July 25, 2017

July 25, 2017

平成の次は何?

 元号が昭和から平成に変わったと同時に西暦一本にしようと心に決めて早28年、つい昨日始まったと思われた平成の時代も、今回の天皇退位特例法の成立にともない、終わりを告げようとしています。朝日新聞の世論調査では、「元号を今後とも続けていく方がよいか?」と訪ねたところ、「続けた方がよい」が75%で、「そうは思わない」の15%を大きく上回りました。「続けた方がよい」とした人を年代別に見ると、60代は74%、70歳以上が70%なのに対し、30代は80%、18〜29歳は76%の結果でした。元号は元号法によってその存在が定義されており、法的根拠があるが、その使用に関しては各々の自由な由。役所の提出書類に、明治・大正・昭和・平成の何れかを〇で囲むようになっていたり、業務日誌の如く、それまでの人が元号を使って和暦で記入されているのを、私だけが西暦を記入する訳にも行きません。仕方なく元号を使う場合もある西暦主義者からすれば、若い世代の多くが元号=和暦を支持するのは驚きです。元号=和暦の使用は各々の自由なはずですが、現実的に、運転免許証を始めとする、公文書の生年月日は、先ずはスペース的に元号=和暦の使用に限られ、これは事実上西暦が否定されていることになります。

カレンダー 皇帝の支配は、空間(領土)と時間(暦と年号)に及び、臣下の者は皇帝の定めた暦(元号と暦法)を用いるのが皇帝への服従の証拠となり、これを「正朔(せいさく)を奉ずる」と言ったそうです。中国の前漢(紀元前206年〜8年)の思想は飛鳥時代(592〜710)の日本に持ち込まれます。「権力」と「権威」で天皇支配を具現化、王朝支配下の律令制度、荘園制度の発生と崩壊、武士の台頭、鎌倉に始まり徳川幕府まで続く武家政権に「権力」の移譲を余儀なくされ、明治から敗戦までの復古期間はあったものの、その間、辛うじて保持してきたのが「権威」、その一つが暦、元号=和暦でした。「大化」(645〜650)に始まり、現在の「平成」(1989〜)に至る何百(?)という年号は日本の歴史を刻んできた年輪、脈々とその「権威」を保持する天皇の存在自体が大いに神秘的、カリスマ的です。世界には西暦=キリスト教暦の他にイスラム暦がありますが、キリスト生誕、モハメッド生誕、建国等の紀元から何年というのはあるが、天災・疫病が続いたので…、皇帝・元首が交代したので…とか、めまぐるしく変わる元号を使っているのは世界で例外的に、日本だけです。あの元号を始めた中国は辛亥革命(1911-1912)を機に、古代から続いた君主制(最後の清王朝)が崩壊、「権力」のみならずその「権威」そのものである元号を廃止しています。

 皇位継承に伴い元号も変わるのでは経済的に極めて非効率です。元号を有意義な文化と考えるか、ガラケーと同じく排他的・特異な文化(一頃の関税外障壁)と考えるのか、かと云って、演歌の歌詞に西暦が使われたら…、悲壮感漂う鶴田浩二の朗読に西暦が使われたら何かヘン、お寺の墓石や板卒塔婆、神社のおみくじなどの日付が西暦で表記されていたら興醒めかも知れません。医療現場では、例えば母子手帳に「11.1.3」となっている場合、平成11年なのか2011年なのか、どちらとも考えられることが少なくなく、西暦表記での統一を望む、とは新聞の投書欄にある医師の意見です。
 
 今の若い世代は、東京オリンピック(1964)、大阪万博(1970)にかけての高度成長、次に来るバブル崩壊(1980年代)を知らず、物心がついてからは平成の時代、低成長を当たりまえと考えているのでしょう。元号を天皇制の意味を重ね合わせるの古い世代、1960年・1970年を経験した世代だけかも知れません。しかし、西暦、21世紀はコンピューター、インターネットの時代、外国人旅行者・就業者の来訪・定住は加速し、逆に海外へ出る留学・赴任に関係する書類の作成など、日常生活に於いて西暦がより多く使用されることになることでしょう。皆さんはどう思われますか?

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ISAO

映画・音楽・歴史、そして、自己流ながら、水彩画を描いています。思いついたことを、気の向いたままに、イサオなりに、深く掘り下げていきます。 ※お気づきの点、改善すべき点をどうぞお聞かせ下さい。

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